富田林、金剛、大阪狭山市で美容師とお坊さんの兼業をしてる
美容室エメールヘア 代表、徳明寺 副住職の木全です
またまた女性モード社さんの「月刊美容界」に
コラムを載せて頂きました
今回で13回目となりました
はや〜い
テーマは「他力本願」です
みなさんも聞いたことくらいはありますよね
ちゃんとした意味分からんと使ってる方も多いかと
思います
まぁ僕も以前は分かってなかったんですがね(笑)
じゃじゃ〜ん
見えますかね?
見えへん方は スマホの画面をダブルタップか
ピンチアウトしてくださいね
念の為に生地の原稿文も載せておきますね
「他力本願」は他人まかせ?
先日、当店のスタイリストに話したことですが「君はアシスタントの仕事をよく行っているけど何か意図があるの?」と尋ねたところ「なんか自分でやらないと気がすまないのです。他力本願というのは頼りなくて、それに責任とるのが嫌なのです」と。
なるほど・・・しかし、それでは任せる方も任される方も成長がないですよね。
皆さんは「他力本願」と聞くと何をイメージされるでしょうか。
主体的に行動を起こさず、いつも他人任せ。そんな無気力で無責任な人物像を思い浮かべる人もあるのでは?
元々は仏教用語だと知ってはいても正しい意味は知られてはいないようです。
「他力本願から抜け出そう」
以前に、ある企業のこんな新聞広告が議論の的となったことがあります。
「他力本願」の「他力」を他人の力と理解し、“他人のふんどしで相撲を取る”とか“人の提灯で明かりを取る”ことだと思っていたのでしょうね。
確かに、何事も他人任せで主体性がなければ社会生活はうまくいきません。
しかし本来の「他力本願」とはそのような意味ではないのです。
「他力本願」の語源は仏教にあります。
この「他力本願」を教えられた親鸞聖人はいずれも他人任せの消極的な生き方とは真逆の前向きで積極的な方でした。
【他力と言うは如来の本願力なり】親鸞聖人はこうおっしゃっておられます。
本願力とは、本願の力ということです。
本願とは、本当の願い、願望をいいます。
私たちは色々な願いをもって生きています。
美容学校に入りたい、あの美容室に入社したい、あの人と付き合いたい、結婚願望、あの場所に一度行ってみたい、などなど・・・・
その中で本当の願いと言われれば他のことができなくてもこれ一つ叶えばいい一番の願いをいいます。
では仏さまは、どんな本願、願いをもっておられるのでしょうか。
それはすべての人を本当の幸せにしたいという願いです。
その願いに生き抜かれる方が仏さまなのです。
仏徳を讃嘆すればするほどに自分の姿が見えてくるのです。成長するというのは自分の力を知ると同時に自分の力の限界や無力さを知ることでもあるのです。
他力本願とは、あなたまかせです。全ては仏の救いにまかせたまま何もしないのではなく自分自身に気付くことなのです。スタイリストもアシスタントも周囲にとらわれることなく、まずは自分自身を見つめ直してみましょう。そうすることで新たな気づきと頷きを頂けるかと思います。
この他力本願の真の意味を知れば私たちの人生は大きく変わり本当の幸せに向かって、たくましく前進することができるのではないでしょうか。